今朝、マーク先生が来る前に、9月のスタージュ先に電話をしてみると…。
「仕事をやめるかもしれん。まだわからんが、9月にまた電話して」
とのこと。
うわー。何てことだ。
そこは、前のスタージュ先から紹介された、小さなアトリエです。
確かにおじいちゃんぽい人と、その雇われ人のお兄ちゃんの二人で
細々とやっている、うなぎの寝床のようなところだったのです、が。
でも、それなりに繁盛はしている様子で、忙しそうだったし、
お客さまが来ていたりしたのです。
8月はバカンスで、学校もスタージュもないし、
さらに9月も学校は月末までありません。
それで、スタージュもないとなると…。
これはいかん。
と、慌てて、もう1軒電話。
9月か10月のスタージュを探しているのですが、
と言うと、早速来週の月曜日に面接となりました。
やれやれ。
マーク先生は9月からはアトリエに3日しか来なくなるし、
ここで就職できる見込みもないので、ここのスタージュは
今回で最後にするつもりでいたコメ・ニコラ。
マーク先生には昨日
ジュンク堂で探しておいた
「根付け」の写真集をプレゼントしました。
本当にお世話になりました、の気持ちをこめて。
さて、例のライオンですが、結局終わらず。
まぁ、コメ・ニコラの全ての作業が遅いからですけれども。
でも、大分進んだことは進んだので、仕上げは家で夏休み中に
終わりたいと思います。
ガスパールは相変わらず、イジワルを言ったり。
かと思うと、コメ・ニコラがやっていることを見ていて、
ピンポイントでアドバイスをくれたり。
フランス語のプチレッスンをしてくれたり。
わけわからないことを突然言い出したりするので、
思わず「不思議の国のアリス」みたいだ、ここは、
と言ったら、通じました。
フランス語にも翻訳されているのですね。当たり前だけど。
全く、フランス人の弟ができたみたいで、
楽しかったんだけどなぁ。
さて、後片付けも終わって、マーク先生と一言二言会話。
「お金、稼がないと」と、言われて、あぁ全くその通りと思い。
だが、どうやって。
「学費が高いのはよく知ってるよ」
マーク先生は、BJOで先生をしてらっしゃいましたからね。
マーク先生もその昔教えてもらったというアトリエで、
コメ・ニコラもスタージュをしたいのですが…と言ってみたら
「うーん、やめた方がいいと思う。
あそこは、本当に仕事をさせるし、まだ君の道具の使い方じゃ
困ったことになると思うよ」とのこと。
そうだよなぁ、と、思い。
とりあえずお礼を言って、マーク先生のアトリエを後にしたコメ・ニコラ。
つらつらと、色々なことを考えるわけですが。
何だか最近、コメ・ニコラの周りがどんどん変化してきているのを
感じます。なぜだかわかりません。もしかしたら、周期的なことで、
パリでそろそろ丸2年になろうとしているので、変化が起きるのは
当たり前のことなのかも、とも思いますが。
ただ。これはやっぱり、コメ・ニコラ自身が岐路に立たされている、
ということかもしれない…という風にも感じます。
以前よりは大分上手にはなったとは言え、マーク先生が懸念するように
アトリエでばりばり仕事ができるレベルに達してはいない。
スタージュではお金が稼げるわけではないし、学費も高い。
ユーロ高で、生活費も厳しい。フランス語もまだまだ完璧とは言えない。
来週の火曜日に、滞在許可証の更新に行く予定なのですが、
もしかして、更新せずに日本に帰った方がいい??
とも思ったりもするわけです。
その反面、こんな中途半端な状態で日本に帰っても、
それはそれで仕事がみつかるかどうかもわからない。
しかも、コメ・ニコラが作りたいフランスのような、
ふっくらしたジュエリーを日本で作るところが、あるかどうか…。
お金に多少余裕があるうちに帰った方がいいのか、
使い果たしてぎりぎりまでいた方がいいのか。
または、もういっそのこと、今できる範囲で完全に本業として
立ち上げてしまうか。
いや、でも、もうあと1年か2年は、どこかでお金をちょっとでも
もらいながら修行がしたい…。
結論は、そう簡単に出ません。
とりあえずは、滞在許可証がスムーズに更新されることを祈りつつ。
8月中に、宿題(自分で決めた課題)をやりつつ、
自分のコレクションを作りつつ、
お友達から頂いているご注文分を作りつつ、
頭を冷やしながら、あれこれ考えたいと思います。
マーク先生、ガスパール、どうもありがとう。
コメ・ニコラは、これからも頑張ります。